英会話を勉強中だけど、なかなか自分の発音が相手に伝わらなくて悩み中……。
どうしたらネイティブのような発音になるんだろう?
あなたもネイティブと会話をしたときに、伝わらなくて何度も聞き返された経験はありませんか?
実はそれ「口の動かし方」に問題があるのかもれません。
そもそも日本語と英語では、口の動きや発音が根本的に違うんです。
そこでこの記事では、英語の発音について「口の動かし方」「発音の違い」「発音矯正トレーニング」をわかりやすく解説します!
発音を矯正するなら、ネイティブと日本人の「口の動きの違い」を学ぶのがおすすめ!
そして、伝わりにくいジャパニーズイングリッシュ(日本語なまりの英語)から卒業しましょう♪
英語と日本語は口の動かし方が違う?
さっそくですが、日本語と英語では「舌」と「唇」の動かし方に違いがあります。
まずは、それぞれの口の動きについて、特徴を見てみましょう。
日本語を話すときの口の動かし方は?
日本語は、英語よりも舌や唇の動きが少なく、あまり大きく口を動かさなくても発音できます。
基本的には、舌の前のほうを上下に移動させる動きが多いでしょう。
唇も上下左右に大きく広げる機会は少なく、少なめの開閉でも相手に伝わっているケースが多いのではないでしょうか。
また、発音するときの息は、口の中でとどめて、こもったような音で外に出すのが特徴です。
舌の動きや口の開閉が少ないため、外に出る音もこもった音になってしまうんですね。
英語を話すときの口の動かし方は?
一方で英語の発音は、舌や唇の動かし方・息のはき出し方が違います。
まず舌の動きは、舌の待機位置が日本語を発音するときよりも低く、動かす方向も5方向と幅広いです。
唇の動きは、以下の動画を見ていただくとわかるとおり、音によって大きく口の形が変わっているのがわかります。
上下の歯や舌がはっきりと見えるくらい唇を動かしていますね。
また、息もしっかりと外にはき出すように発音します。
例として「k」の発音を見てみましょう。
口の外に息を強く出しているのがわかるでしょう。
日本語と比べて英語は、口や舌も大きく動かしますし、息も強くはき出しながら発音します。
日本語を発音する動きのままではうまく伝わらなかった原因は、ここにあったんですね。
英語には「日本語にはない」発音がある
口の動きと合わせて理解しておきたいのが、「発音の種類」です。
実は、英語には日本語にはない発音が多くあります。
日本語の母音は5つで子音は母音とセットになるのが基本
語学を習得するときに、必ず習うのが「母音」と「子音」です。
日本語の母音はあ行の「あ(a)」「い(i)」「う(u)」「え(e)」「お(o)」5つで、発音も5通り。
子音は、か行を例にするなら「ka」「ki」「ku」「ke」「ko」と、かならず母音とセットになっています。
つまり、一部を除いて基本的には子音だけで発音することはなく、母音とセットになって音が出ているんですね。
また、日本語の子音数は13〜20種類程度だと言われており、方言など地域によって数は変動するものの、そんなに多くはありません。
英語は母音だけでも15種類以上の発音がある
英語の母音も「a」「e」「i」「o」「u」がベースではありますが、発音の種類はなんと15種類以上。
アメリカ英語やイギリス英語など国や地域によって数え方は違いながらも、種類はおよそ15〜24個と言われています。
たとえば、北米英語の教科書に載っているような発音は、母音だけでもこんなにあるんですよ。
母音の発音記号 | 単語例 |
---|---|
/i:/ | beat・see |
/i/ | bit・him |
/ei/ | made・they |
/e/ | bet・head |
/æ/ | bat・has |
/ʌ/ | but・mother |
/ə/ | until・combine |
/u:/ | blue・boot |
/ʊ/ | book・full |
/ou/ | boat・home |
/ɔ:/ | bought・saw |
/ɑ/ | car・father |
/ai/ | bite・sight |
/au/ | about・cow |
/oi/ | boy・noise |
そして英語は、子音だけでも発音が可能で、こちらもその種類は22〜24個!
北米英語の例を見てみましょう。
無声と有声1の発音はセットになっています。
発音記号 (無声) | 単語例 | 発音記号 (有声1) | 単語例 |
---|---|---|---|
/p/ | pair | /b/ | bear |
/t/ | town | /d/ | down |
/k/ | came | /g/ | game |
/f/ | fan | /v/ | van |
/θ/ | think | /ð/ | this |
/s/ | she | /z/ | zoo |
/ʃ/ | shop | /ʒ/ | beige |
/h/ | happy | 対応記号なし | |
/t͡ʃ/ | chalk | /d͡ʒ/ | Japan |
発音記号(有声2) | 単語例 |
---|---|
/m/ | must |
/n/ | nice |
/ŋ/ | long |
/l/ | light |
/r/ | right |
/w/ | what |
/y/ | year |
日本語だけを話してきた人にとっては、これまで発音したことのない音も多いんです。
知らない音を正しく発音するのは、とっても難しいですよね。
さらに、アルファベットの組み合わせによっても発音は変化します。
そのため、発音の種類を単語ごとに頭で覚えようとしても、なかなか難しいのが現実です。
単語のスペルから発音を理解する「フォニックス」がおすすめ
英語の発音について、1音ずつを習得するのはとても大変な作業だとわかりましたね。
しかし、英語の基礎学習として世界中で採用されている勉強法「フォニックス」を使えば、発音をスペルから想像できるようになりますよ。
【フォニックスとは?】
アルファベットや単語を音読みで覚えるトレーニング法。
例)A:日本語読みの「エー」ではなく「ェア(/æ/)」と発音記号に沿って読む。
フォニックスを取り入れれば、アルファベットの組み合わせによって音が変わるルールも、一緒に覚えられるんです。
たとえば、単語の語末に「e」がつくときは発音しないマジックeと呼ばれるルールなどがあります。
例)「make」は「メィケ」ではなく「メィク」と読む。
この機会にゼロからフォニックスや発音の基礎を学びたい方は、オンライン英会話のネイティブキャンプで扱っている「発音トレーニング教材」が秀逸でおすすめです!
(教材は会員でなくても見られますよ!)
自分の発音が正しいかどうかを母音・子音に分けて、1音ずつチェックしてもらえるので、発音矯正の教材を探しているならこちらもチェックしてみてください。
教材の詳細は以下の記事で紹介しています♪
英語の発音矯正トレーニング!呼吸法と口の動かし方を改善する方法
なぜ英語を正しく発音できていなかったのかがわかったところで、ここからは英語を正しく発音するための「口の動かし方」をトレーニングしましょう。
口元の筋肉を鍛えたり、発声方法を見直したりするだけでも、発音矯正は十分に可能です!
口の動かし方を練習する前に「呼吸法」を改善!
英語は「腹式呼吸」が基本です。
あなたは日頃から腹式呼吸ができていますか?
日本人(特に女性)は、胸と肩を動かして呼吸する「胸式呼吸」が多いと言われています。
そして、ネイティブが英語を話すときには、日本人の3〜10倍もの息を使うんです。
個人差があるとは言え、圧倒的に呼吸の深さや大きさが足りていないとわかりますね。
胸式呼吸かも、と思ったらまずは呼吸法を見直してみてください。
- 背中をまっすぐに伸ばして姿勢を正す
- あくびをして口の中や喉を広げる
- 鼻からゆっくりと息を吸って下腹に空気をためる
- 口から大きく息をはき出す
息を吸うときもはくときも、肩を動かさないように気をつけましょう。
少しでも肩を動かしてしまうと、胸式呼吸に変わってしまいます。
また、息を出すときには思わず声が出てしまうほど、オーバーに呼吸することを意識するとネイティブの呼吸法に近づきますよ♪
【3分でOK!】今日からできる口元の動きを良くするトレーニング
呼吸が整ったら、口の動かし方をトレーニングしましょう。
口の動きは「舌」や「口周りの筋肉」を鍛えることに意識を集中しておこないます。
私のおすすめは、こちらの動画を使ったトレーニングです!
英語のみの動画ですが、動きを見ながらおこなえば大丈夫です!
- 息をはき出しながら唇を震わせる
- 舌を外に出して息をはき出しながら舌を震わせる
- 顔を横に振る
- 舌で上の歯・下の歯のすべてを順番になめる(表・裏も)
- 4を早くくり返す
- リラックスしながら唇の角を横に開く(「い」の形)
- 唇を前につき出す(「う」の形)
- 舌を前に出して、広げたり縮めたりする
- あくびを左右に分けておこなう
- 両手を使ってあくびをする
- 上の前歯の裏にある突起に舌を置き、舌を下ろしながら「ら行(Lの発音で)」を声に出す
- 舌を出して英文を読む
スポーツと同じように英語も口の筋肉を鍛えるトレーニングが必要です!
はじめはうまくできなくても、あきらめずに練習を重ねれば舌や唇もスムーズに動かせるようになりますよ。
また、動画でも説明がありましたが、口元の動きをトレーニングするときは鏡を見ながらおこなうのがおすすめです!
鏡を見ると、口や舌の動かし方のクセを自分でチェックできますよ!
1週間ほどトレーニングを続けたら、筋肉も少しだけ柔らかくなり、以前より英語を発音しやすくなったと感じるはずです!
ネイティブ発音を目指すなら「リエゾン」を意識することも必要
自然な英語を目指すには、1音ずつの発音を理解して、ネイティブのような口の動きができることが理想です。
しかし、それだけではありません。
英会話は文章を組み立てて、抑揚やリズム・音のつながりも意識しながら発音することが大切です。
そこで、よりスムーズな会話を目指すために、音のつながりを意識する「リエゾン」も取り入れてみてはいかがでしょうか?
フランス語で「連携、仲介」などを意味する言葉で、語学学習の分野では「2つの音をつなげて発音する際の音の変化」を示す。
英語圏ではリエゾンではなく「リンキング」と呼ばれることもある。
リエゾンは、母音と子音の組み合わせによって本来の発音を省略したり、違う音に変化させたりするものです。
リエゾンには多くの種類やルールがあります。
残念ながらここでは説明しきれないため、例として有名な表現だけを抜粋して紹介しますね。
単語の組み合わせ | 通常の発音 | リエゾンの発音 |
---|---|---|
going to | /gowinŋtuw/ゴーイングトゥー | /gənə/ガナ |
want to | /wantuw/ウォントゥー | /wanə/ワナ |
have to | /hævtuw/ハヴトゥー | /hæftə/ハフタ |
has to | /hæztuw/ハズトゥー | /hæstə/ハスタ |
you | /yuw/ユー | /yə/ヤ |
him | /him/ヒム | /im/イム |
and | /ænd/アンド | /ən/アン・/n/ン |
because | /biykəz/ビコウズ | /kaz/カズ |
上記は多くの場面で活用できる単語ばかりです。
よかったら会話で実践してみてくださいね。
自分の発音が伝わらなくて悩んだときに使いたい2つの対処法
自分の発音を改善するには、長い期間をかけて練習していくことが大切です。
そのため、ときには「やっぱり伝わらない」「本当に発音が上達しているのかな」と不安になることもあるかもしれません。
もしこんな風に悩んでしまったら、つらいですよね。
そこで最後に、英会話で発音が伝わらなくて悩んだときの対処法を2つお伝えします!
発音は英語のネイティブより「日本人」の意見を参考にする
ここまでネイティブの発音や呼吸法などを軸にお伝えしてきましたが、学習に行き詰まったときはネイティブではなく「日本人」に相談することをおすすめします。
なぜなら、日本人で発音が得意な人も、最初は同じように壁にぶつかってきているからです。
発音矯正の悩みや苦しみを共有しながら、その人が実践した方法を学べるのは、同じ言語を話す人同士だからかなうこと。
苦手な発音を克服するコツなども、きっとわかりやすく説明してくれるでしょう。
もし周囲に英語が得意な日本人がいないなら、オンライン英会話で日本人講師から学ぶのも有効な手段ですよ。
日本人講師なら、発音矯正のコツはもちろん、学習の進め方やモチベーションを保つ方法もアドバイスしてもらえるかもしれません。
日本人講師も在籍しているオンライン英会話サービスについては、こちらの記事で比較していますのでよかったら参考にしてみてください。
伝わらないときのために「言い換え表現」を学んでおく
自分の発音が伝わらないときには「これなら伝わる」という代替案を持っておくのもおすすめです。
言い換えは、なるべくかんたんで発音しやすい単語で考えるのがもっとも効果的で、会話も不自然になりません。
日本語で考えるなら「ホッチキス」を「紙を留める道具」と言い換えるイメージです。
言い換えできる表現の幅を増やすには、読み書きのトレーニングもしておく必要があります。
いくら発音を練習してもその場に適切な表現ができなければ、相手にも伝わりにくいかもしれません。
そこでまずは、日頃からよく使う感情表現を練習しながら、ボキャブラリーを増やすのがおすすめです。
【感情を表す英単語の例】
嬉しい:happy・glad
happy:幸せな気持ちが持続するときに使うと覚える
glad:瞬間的な喜びがあるときに使うと覚える
ネイティブ発音を目指すときは口の動かし方だけでなく、「読み・書き・聞き」も含めて総合的なブラッシュアップを意識しましょう。
英語の発音を矯正したいならまずは口の動きを見直そう
英語の発音について、日本語との違いや口の動かし方を解説しました。
- 英語と日本語は唇や舌の動かし方・呼吸法がまったく違う
- 英語は母音と子音のそれぞれに発音があり、種類も豊富
- 口の動きをネイティブに近づけるなら呼吸法の見直しや舌のトレーニングが最適
- 発音で困ったときは日本人に相談&言い換え表現を使う
日本人は英語の発音に慣れていませんし、これまでに発音したことのない音も多くあります。
そのため、伝わらないと感じるのは当たり前かもしれません。
むしろ、自分の発音に気づき「こんなに勉強してきたのに自分の発音が伝わらない」と悩みが出てきたあなたは、すでに成長し始めている証拠です!
ぜひ自分の発音のクセや苦手な表現を知って、この機会に克服しましょう。
発音矯正はコツコツと体に覚えさせていくものではありますが、短期間で改善を感じられる方法もあります。
それは、オンライン英会話。
オンライン英会話なら、実際に講師と会話をしながら、間違っているところをすぐに指摘してもらえますよ。
伝わりにくい表現・得意な表現が分かれば、どの音を練習すればよいかもわかりますし、実際にお手本となる発音を聞きながら修正していけます。
なので、ネイティブも日本人講師も在籍しているオンライン英会話でクセを見てもらうのが手っ取り早いでしょう。
私も現役で「ネイティブキャンプ」というオンライン英会話を利用中です!
発音に関する教材も豊富ですし、講師もネイティブ・非ネイティブ・日本人から選べます。
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ネイティブのような発音を目指して、一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
たなえりです